信仰・儀礼

信仰・儀礼

人柱伝説の研究②「第一章:先行研究、分類例、概要」

前回の「序章」では、民俗学の研究における問題について確認し、筆者の立場を表明した。その補足として、民俗学者は「伝説の研究」をどのように捉えているかを簡単に確認しておく。  それは伝説の研究を通じて、「信仰の世界を見出すこと」だと述べられる。...
信仰・儀礼

【研究ノート】滋賀県の龍神祭祀社

はじめに  この記事は日本の龍神(水神)信仰史の研究の一環として、龍神を祭祀または龍の伝説を有する滋賀県内の神社をまとめ、若干の考察を加えたものである。 <凡例> ■龍神祭祀社とは次の二種をいう。①社号(新旧問わず)または祭神(主客問わず)...
信仰・儀礼

龍神とナーガに関する四十四の解説(インド・中国・日本の龍観とその変遷)

【例 言】 本記事は諸文献を参考に東洋の龍及び龍神の信仰や文化について概観してみたものである。記述は学術的であることを心がけたが、一方で「筆者の龍神信仰」の側面も持つ。その客観と主観が織り成す龍は、過去の人々の龍観を踏まえて、現代の一日本人...
信仰・儀礼

【神泉苑】善女龍王社(法成就池)【京都の龍神祭祀社】

空海の詩  空海が秋の日に神泉苑(しんぜんえん,しんせんえん)を観て詠んだとされる詩が弟子によって遺されている。  「池鏡泓澄含日暉」(ちきょうおうちょうトシテじつきヲふくメリ)(眞済撰『性靈集しょうりょうしゅう』巻一)という一節があるほか...
信仰・儀礼

九頭龍銭洗弁財天(京都本圀寺境内社)

九頭龍銭洗弁財天 鎮座地:京都市山科区御陵大岩6 アクセス:地下鉄東西線・京阪京津線「御陵」駅~10分 八大龍王の一種らしい。 金銭財運の神徳あり。 山科の霊域に太古から鎮座。  文化五年(1808)戊辰(つちのえ-たつ)正月に当山三十三世...
信仰・儀礼

賽銭の意味と合理的な金額算出法

ここでいう「意味」とは、定義をもとにしてその本質的な意義を探っていくことを含みます。単なる説明的な意味(知識)に留まらず、自己を省みて次の行動をより意識的にさせる実践的な提案文です。熟読熟考し、あなたの賽銭額を是非見いだしてください。 <賽...
信仰・儀礼

『神さまに喜ばれる絵馬の書き方―古来の伝統に基づいて解説―』

そもそも「絵馬とは何か?」については、既に記事を書きましたのでそちらもご参照ください。  基本だけ再確認しておきますと「神さまがお乗りになる馬(神馬)を奉る」→「生馬の代わりに絵を描いて奉る」でしたね。  そこから更に派生して様々な絵が描か...
信仰・儀礼

【卯年特集】うさぎの縁起物がある神社・寺院【関西方面4撰+1】

白兎神社(鳥取)―――祭神:白兎神、保食神、豊玉姫命 岡﨑神社(京都)―――祭神:速素盞嗚尊、奇稲田姫命、三女五男八柱御子神 大神神社(奈良)―――祭神:大物主大神 安倍文殊院(奈良)――本尊:文殊菩薩(華厳宗) 赤羽八幡神社(東京)―祭神...
信仰・儀礼

『絵馬』ーその変遷と歴史ー

絵馬とは、 「社寺に祈願のために奉納する絵入りの板額。起源は古代における神への生馬献上の習俗」(『神道史大辞典』) とあるように、元来は生きたお馬さんだったものが、やがて板へ描かれたものへ代替されて定着したとされます。  生馬から絵馬への間...